事例紹介

妹と相続でもめています(死因贈与契約の有効性について)

1 死因贈与契約とその有効性等について

死因贈与契約が成立する場合に「妹の弁護士」のいうように、
・「妹に対する権利の移転」
・「遺言の厳しい要件はまるで意味をなさなくなるのではないか」
というのは、残念ながらその通りです。

遺言と異なり、死因贈与契約とは、あくまで当事者双方の意思の合致により、効力の発生が認められる通常の契約ですので、その成否や効力は、一般の契約の規律に従うことになります。そして、一般の契約は、口頭でも成立し得ますので、仮に死因贈与契約が本当に成立しているのであれば、上記の「妹に対する権利の移転」は成立し(但し、遺留分の主張は可能)「遺言の厳しい要件はまるで意味をなさなくなるのではないか」というのもその通り、ということになります。

但し、これは「仮に死因贈与契約が本当に成立しているのであれば」というのがミソで、通常の契約同様、本当に「死因贈与契約が成立しているのか」という点は、裁判所も厳格に判断いたします(勿論、証明責任は「妹」側にあります)ので、単に「父が口頭でそのように言っていた。自分も「分かった」とそれに答えた。」という妹さんの証言だけで容易に認められるものではありません。

ご相談いただいているように、
・お父様の手帳に「よく看病してくれた○○(妹の名)夫婦に感謝しています。よって○○に全財産を譲ります」と書いたメモがある
とのことですが、

・そもそも、本当にお父様が書いたのかどうか
・何故、日付がないのか
・何故、「遺言」という形式を取らなかったのか
・そこに妹の署名・押印がないのは何故なのか
・「妹に全財産を譲る」というお父様の意思が当時の状況に照らして、合理的な行動と言えるかどうか

などを具体的かつ実質的に判断し、本当に死因贈与契約が成立しているかどうかを厳密に判断していくことになります。

若干補足説明いたしますと、こちら側に「死因贈与契約の不成立」を証明する責任があるわけではなく、先方(妹側)が「死因贈与契約の成立」を証明する責任があります。

そのため、「成立したかどうか、ハッキリ分からない」という場合には、「死因贈与契約は成立していないもの」として扱われることになります。(つまり、こちら側の主張が認められることになります。)

「厳密な判断」の結果、裁判所が「死因贈与契約が成立していない」という判断になれば、ご相談者の方は通常の法定相続の権利を取得することになります。

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