事例紹介

婚外子の相続について

Q. 婚外子の相続について教えて下さい。

平成25年4月に民主党から提出された「民法の一部を改正する法律案要綱」の中で、
 
一 施行期日
この法律は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行するものとすること。  
二 経過措置
改正法の施行前に開始した相続に関しては、なお、改正前の民法の規定を適用するものとすること。  
とありました。

私は、昨年父が亡くなり、婚外子のことも含めてまだ相続問題が解決していません。
もし、相続が未確定の内に法案が決まり、その後に相続問題が解決へ向かう場合、「二 経過措置」の通り、旧民法に従わなければならなくなるのでしょうか?また、裁判所へ訴えを起こしても違憲判断をしていただけなくなるのでしょうか?

A. 立法上は、旧民法に従わなければならないことになりますが、違憲訴訟を提起できなくなるわけではありません(※)。

裁判所は、当時の法令(民法の規定)について、違憲かどうかの判断をしますので、違憲訴訟を提起できなくなるわけではありません。

婚外子(の相続分)の違憲訴訟に関する裁判所の判断は、1995年の最高裁判決において、15名の判事の内5名が反対意見を出した以後も、「僅差の合憲判決」(最高裁第一小法廷判決平成16年10月14日、判例タイムズ1173号181頁のコメント)が続いています。

もっとも、近時、同種事案で、最高裁が大法廷に回付したとの報道もあるだけでなく、同事案が平成13年の死亡事案であるのと比較して、被相続人死亡時が10年以上も後である点は有利な事情といえます。

下級審判断ではありますが、大阪高等裁判所平成23年8月24日決定では、被相続人が、平成20年12月27日に死亡した事案で、同規定は憲法違反であるとの判断が下されました(上告されることなく確定)。

また、適用違憲の形式であるものの、被相続人に婚姻歴のない場合に、非嫡出子の遺留分を嫡出子の2分の1とした規定を準用する民法1044条を適用するのは違憲だ、と述べた東京高等裁判所平成22年3月10日判決もあります(被相続人は平成7年に死亡)。その他、名古屋高等裁判所平成23年12月21日判決も適用違憲の判断を下しています。

仮に現実に立法による一応の解決が図られた場合に、それ以前の相続について最高裁の判断に影響を与える可能性も否定できませんが、婚外子の相続分の合憲性について、裁判所の判断が大きく揺れている(※)のは確かです。

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