弁護士コラム
個人事務所と複数弁護士在籍の事務所(法律事務所全体)に依頼することの差異は?
1.知り合いから、「何となくだけど、個人の弁護士事務所に事件を依頼するよりも、複数弁護士が在籍する事務所全体に事件を依頼する方が、安心感がある気がする。知り合いの紹介などの場合は兎も角、最初から飛び込みで弁護士個人には依頼しにくいのではないか?」という指摘を受けました。
今のホームページは、「弁護士中村真二」のホームページと「新世綜合法律事務所」のホームページが2つ存在する、という体裁を取っています。
新世綜合法律事務所の弁護士の中で、特に私だけが(ホームページ経由での)無料電話法律相談・無料メール法律相談を実施しているのがその理由です(天空法律事務所で執務していた頃に開始したこととの兼合いもあります)(※ 現在、無料法律相談を実施しておりません)。私が新世綜合法律事務所に復帰する際に、一本化する案も出ましたが、同じホームページの中で有料法律相談のみ対応する弁護士と無料法律相談も受け付ける弁護士がいると、依頼者にとって分かりにくいため、はじめからホームページを分けることになったのです。
私自身は新世綜合法律事務所に所属する弁護士なので、あまり意識したことはなく、知人に言われても、最初は「そういうものなのか。」という程度でしたが、よくよく考えると、弁護士からの視点と依頼者(周囲)からの視点の違いを感じました。
「弁護士中村真二」のホームページと「新世綜合法律事務所」のホームページを2つに分けたことの懺悔、というわけではありませんが、本稿では、個人事務所と複数弁護士の事務所(法律事務所)に依頼することの差異について触れてみたいと思います。
2.個人事務所と複数弁護士の事務所(法律事務所)に依頼することで、弁護士費用は変わりますか?
変わりません。ほかの事務所のことは分かりませんが、私個人を頼ってこられた依頼者(ホームページ経由のご相談の方を含む)か、新世綜合法律事務所を頼ってこられた依頼者か、ということを理由として、弁護士費用に差異を付けることはありません。
金額が変わり得るとすれば、大きな案件や複雑な案件の場合、単独ではなく複数の弁護士による対応が必要な場合などです。
上記の場合、弁護士側の手間やコストが増加するため、どちらの事務所の場合であっても、依頼者の負担する弁護士費用の総額が増えることに変わりはありませんが、同じ事務所、ということで調整を図りやすい(=弁護士費用を抑えやすい)面は否めません。例えば、私と他の法律事務所とが共同受任させていただくよりも、私と新世綜合法律事務所の他の弁護士とが共同受任させていただいた方が、全体的に弁護士費用が抑えられる傾向にあります。但し、他の法律事務所と共同受任する場合でも、弁護士同士間で調整を図ることも少なくありませんので、どちらが高い、安い、というのは一概には言えませんし、そもそも弁護士費用自体、法律事務所によって異なりますので、あくまで私の感覚、としてお聞きください。